PowerPoint資料は、情報を足すより削る方が難しい。週報を1枚にまとめて気づいたこと

会社員の暮らし

仕事で、PowerPoint資料を作る機会がよくあります。

社内向けの説明資料。

実績報告。

新しい取り組みの提案。

上司に状況を共有するための週報。

資料の種類はさまざまですが、最近特に難しいと感じたのが、

「この内容を1枚にまとめる」

という仕事でした。

今回作ったのは、僕が担当している、あるサービスの推進状況を報告する週報です。

最初は、

「1枚なら、そんなに時間はかからないだろう」

と思っていました。

しかし、実際に作り始めると全然まとまりません。

どの情報も必要に見える。

削ると説明不足に感じる。

だからといって全部載せると、何を伝えたいのか分からなくなる。

資料は、情報を集めることよりも、

集めた情報の中から、何を捨てるかを決める方が難しい。

今回の週報を作りながら、改めてそう感じました。

最初は、伝えたい内容を箇条書きにした

資料を作り始めたとき、まずは説明したい内容を箇条書きにしました。

全体の実績。

各事業所の実績。

現在動いている案件。

営業活動の状況。

今後実施したい施策。

担当している側からすると、どれも重要です。

各事業所がどのくらい動いているのかも知ってほしい。

全体の数字も見てほしい。

どこに課題があるのかも伝えたい。

今後の取り組みについても説明したい。

箇条書きの段階では、それなりに整理できているように見えました。

しかし、それをPowerPointの1枚に入れようとすると、一気に難しくなります。

背景を書いているうちにスペースがなくなる。

実績を表にすると、それだけでページの半分を使う。

注釈を入れると文字が小さくなる。

そして、空いているところに今後の施策を無理やり押し込む。

内容は間違っていません。

ただし、非常に見づらい。

典型的な、

作った本人にしか分からない資料

になりかけていました。

各事業所の細かい実績を載せるのをやめた

特に悩んだのが、各事業所の実績です。

サービスを推進している僕としては、

「どの事業所が何件取り組んでいるか」

「どの地域が動いているか」

「まだ実績がない事業所はどこか」

といった情報も重要です。

しかし、すべて載せると、それだけで大量の数字が並びます。

僕自身は普段から見ているため、数字の意味が分かります。

一方、週報を受け取る上司が、その場で全事業所の細かい実績を確認したいかというと、そうではありません。

そこで、今回は細かい事業所別の実績を省略しました。

1枚に残したのは、会社全体としての数字です。

個別の実績を捨てたというより、

週報の1枚目から外した

という方が正確かもしれません。

必要になれば、元データを見せることはできます。

質問されたら説明もできます。

すべての情報を1枚に載せなくても、情報そのものがなくなるわけではありません。

そう考えると、少し削りやすくなりました。

最後に残したかったのは「施策が必要」ということ

今回の資料で一番伝えたかったことは、細かい実績ではありませんでした。

会社全体の状況を見たうえで、

「今のままでは数字が伸びない。何かしらの施策を打つ必要がある」

と伝えることです。

それなら、1枚に載せるべきなのは、

  • 現在、会社全体でどの程度の実績があるのか
  • 計画や目標に対して、今どのような状況なのか
  • このまま進んだ場合、何が問題なのか
  • そのために、次に何をするのか

という情報になります。

各事業所の細かい数字は、この結論を説明するうえで必須ではありません。

むしろ、数字を大量に載せることで、

「結局、このページで何を相談したいのか」

が分かりにくくなっていました。

資料を1枚にまとめるときは、

載せたい情報を選ぶ前に、最後に何を伝えたいのかを決める。

今回は、この順番の大切さを実感しました。

削ったからといって、反応がよくなるわけではない

情報を減らし、会社全体の数字と今後の課題に絞りました。

以前よりは、見やすい資料になったと思います。

それでも、上司からの反応はそれほど大きくありませんでした。

そもそも、説明する相手が、僕と同じくらいそのサービスへ関心を持っているわけではありません。

僕は日常的に実績を確認しています。

案件が増えたか。

どの事業所が動いたか。

何か施策を打たなければならないのではないか。

担当者なので、どうしても深く考えます。

しかし、上司はその仕事だけを見ているわけではありません。

ほかにも多くの商品や業務を担当しています。

僕にとって重要な数字でも、相手にとっては数多くある報告事項の一つです。

資料を作っている側は、

「ここまで分かりやすくしたのだから、きっと興味を持ってもらえる」

と思いがちです。

でも実際は、

資料を見やすくすることと、相手の関心を引くことは別の問題

なのだと思います。

相手の反応が薄いとき、情報を増やしたくなる

説明した相手の反応が薄いと、

「説明が足りなかったのかな」

と思います。

そして、次の資料では情報を増やしたくなります。

細かい実績も載せよう。

成功事例も追加しよう。

背景をもう少し説明しよう。

グラフも増やそう。

しかし、相手の関心が低い原因が情報不足とは限りません。

単純に、自分に何を求められているのか分からない可能性があります。

「数字が伸びていません」

だけでは、

「そうなんだ」

で終わってしまいます。

一方で、

「数字を伸ばすため、来月はこの施策を実施したい」

「この部分について、上司に判断してほしい」

まで示せれば、反応は変わるかもしれません。

資料を見る相手が知りたいのは、すべての情報ではなく、

自分が何を理解し、何を判断すればよいのか

なのだと思います。

ChatGPTには、資料作成をかなり手伝ってもらっている

今回の資料作成でも、ChatGPTをかなり使いました。

というより、最近の資料作成では、ほぼ毎回使っています。

最初に考えた箇条書きを入力する。

1枚にまとめる構成を考えてもらう。

長い文章を短くしてもらう。

見出しの候補を出してもらう。

情報の並び順を整理してもらう。

自分一人でゼロから考えるより、たたき台を作るスピードは明らかに上がりました。

一方で、ChatGPTへ情報を入れれば、そのまま完成するわけではありません。

出力された資料を見ると、

「なんとなく違う」

と感じることがあります。

文章としては正しい。

見た目も整っている。

それでも、社内の誰に何を伝えたいのかが、微妙にずれている。

ChatGPTは、僕の会社で誰が何に関心を持っているのかまでは知りません。

どの数字なら上司が反応するのか。

どこまで説明すれば理解してもらえるのか。

どの表現なら社内で通りやすいのか。

そこは、最終的に自分で判断する必要があります。

生成AIは、情報を整理するところまでは非常に強い。

しかし、

どの情報を捨て、最後に何を残すか

を決めるのは、今のところ人間の仕事なのだと思います。

1枚の資料は「結論・根拠・次の行動」に絞る

今回の週報を作ってから、1枚の資料では、次の3つを意識するようになりました。

結論

このページで、一番伝えたいことは何か。

今回であれば、

「数字を伸ばすために、新しい施策が必要」

という部分です。

根拠

なぜ、その結論になるのか。

会社全体の実績や、現在の進捗を示します。

ただし、根拠をすべて載せる必要はありません。

結論を理解するために必要な数字へ絞ります。

次の行動

資料を見た後、何をするのか。

新しい施策を実施する。

詳細を検討する。

上司に方針を判断してもらう。

ここまで示さなければ、報告だけで終わってしまいます。

特に週報では、

「今週はこうでした」

だけでなく、

「だから次はこうします」

まで書く方が、資料の意味が明確になります。

資料を削ることは、仕事の優先順位を決めること

資料から情報を削るのは、文字を消すだけの作業ではありません。

どの情報を残すのか。

誰に伝えるのか。

相手に何を判断してほしいのか。

自分は次に何をするのか。

それらを決める作業です。

今回、各事業所の細かい実績を省き、会社全体の数字を残しました。

それによって、資料の中心を、

「どこが何件実施したか」

から、

「会社全体として、今後どうするか」

へ変えました。

ただ、資料を見やすくしても、相手の反応が必ずよくなるわけではありません。

担当者と上司では、同じ仕事に対する関心の深さが違います。

だからこそ、詳しい情報を並べるより、

「あなたには、これを判断してほしい」

と明確に示す必要があります。

資料作成で難しいのは、PowerPointの操作ではありません。

ChatGPTに、きれいな文章を作ってもらうことでもありません。

限られた1枚の中で、何を諦め、何を伝えるかを決めること。

結局、それが一番難しいのだと思います。

と言いつつ、次に週報を作るときも、

「この数字も一応載せておいた方がいいかな」

と悩む気はしています。

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